2019年度の障害研修では、「精神障害の理解とケア」について学びました。
講師には、認知症対応型共同生活介護事業所『グループホームPAO経堂』等の事業を運営する、株式会社PAO代表の北田信一氏を講師にお迎えしました。
【研修内容】
幻覚や妄想等症状が特徴的な精神疾患であることは広く知られていますが、
それに伴って、人々と交流しながら家庭や社会で生活を営む機能が障害
を受ける(生活の障害)ことや、「感覚・思考・行動が病気のために
歪んでいる」ことを自分で振り返って考えることが難しくなりやすい
(病識の障害)、という特徴を併せ持っている。
2.患者さんの生きづらさについて
・適度に休むことができず疲れやすい。
・過去の経験に照らして行動できず、同じ失敗を繰り返しやすい。
・状況の把握が苦手で、臨機応変な対応が難しい。
・状況の変化にもろく、課題に直面すると混乱してしまう。
・社会性、ソーシャルスキル、日常生活のスキルが獲得できていない。
3.必要な支援について
チーム(訪問介護員・主治医・保健師・精神保健福祉士・訪問看護師・
相談支援員)で支援し連携を取り、何を目指しているのか(一緒に
向かう方向)を明確にすることが大切。
統合失調症になっても病気はあくまでも本人の一部分。多くの方は、高校、大学、就職の時期に発病してしますので、様々なスキルを得る機会を逸しています。大切なことは、病気によって生じた生活のしづらさを正しく把握して、本人が無理なくできることを理解しサポートしていくことだということを、参加者全員で学びました。